大学入試の参考書で公務員の勉強は可能か?

この度KADOKAWAより「数的推理が面白いほどよく分かる本」「判断推理がよく分かる本」をリリースしました。

KADOKAWAは学習参考書も扱っており、「センター試験〇〇の点数が面白いほど取れる本」シリーズ(通称:黄色本)が有名です。黄色本シリーズを読んで教養試験の知識系(日本史、地理、生物など)を勉強している公務員受験生も多くいます。

ここでタイトル「大学入試の参考書で公務員の勉強は可能か?」について私見を述べます。

「KADOKAWAから本出したから贔屓して書くんじゃないだろうな?」って言われないように(笑)受験生のためを思って正直に書きます。

まず白状すると、以前某所で専門外の科目を授業する機会がありまして・・・ほとんど知識がなかった僕は大学入試の参考書を読んで勉強しました。そのとき手に取ったのがKADOKAWAの黄色本でした(余談ですが、今回KADOKAWAから数的本のお話をいただいたとき勝手に運命を感じました(笑))。

黄色本は大学受験予備校の人気講師が執筆しているのでやはり分かりやすいです。スラスラ読めてみるみる知識を習得できました。独学の方、予備校の講義がイマイチ分からない方などは黄色本を始めとした大学入試の参考書で勉強するのはアリでしょう。

しかし、3つだけ注意点を挙げておきます。

①過去問はすぐに解くこと。

僕たちの目標は「知識を習得する」ではなく「過去問が解けるようになる」です。黄色本で知識を得たらすぐに公務員の過去問を解いて知識を固めましょう。参考書の問題は大学入試レベルなのでやらない方が良いです。公務員の過去問を解きましょう。

②範囲、難易度が違う

公務員の知識問題はセンター試験よりはるかに簡単です。また、センター試験と公務員では範囲が微妙に違います。黄色本の全てを理解する必要はありません。過去問を繰り返し解くと黄色本の不要な部分が分かってくると思いおます。そういった箇所は飛ばしちゃいましょう。

③全科目は無理

公務員は科目数が多いです。政治経済、日本史、世界史、地理、生物・・・・・・って全部の黄色本を読む時間はありません。いくつかの科目にしぼった方がいいでしょう。個人的には「出題数が多い」「高校で習ったことがない」科目の本を買った方がいいかなって思います。


まとめると、「大学入試の参考書は分かりやすいけど公務員試験とは違うからガッツリやっちゃダメよ」ってことです。武器になるのは間違いありませんが本来の目的を見失わずにほどほどに勉強してくださいね。


柴崎直孝の公務員試験研究所「柴研」|数的処理・自然科学

公務員採用試験で出題される重要科目「数的処理」を中心に、勉強方法、問題・解説などを発信しております。 ごくたまに、私的なことを書いたりもします。